2020年04月01日

8章 Part209 ~[page❀2]:太陽の出会い~

初代エル=フリーナ「あなたは、ドラゴンなのですね! 気付かれましたか? 私は このエルフの世界樹の修道士。セラピストです。 あなたは半年もの間、ここで 石になったように眠っておられた。 どうですか? だいぶ回復したのでは?」

黒帝「いかん。ここは地上か。 我の戦いに 巻き込んでしまう。 さあ、我に構わず… ―――――うっ! まだ体が…。しかしこれは奇跡か? 空の世界でもないこの地で、我がこれほどまでに回復するなんて。」

初代エル=フリーナ夫「ここは、天の力をつかさどる大樹の上部、あなたはきっと、この木に導かれて、ここへやってこられたのです。」

初代エル「アル!導かれてはちょっとねー。ドラゴン様! あなたが、この大樹を 見つけて下さったのです!」

初代エル夫「エル!それはないだろ? 僕だって、男のロマンは分かっているんだよ? ね、ドラゴン♡」
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2020年04月02日

8章 Part210 ~[page❀3]:七色の翼~

黒帝「ははははは!愉快だな!おもしろい! 仲の良い夫婦だ。 実はな。ドラゴンの世界にも ちゃんと結婚というものがあるのだよ。 我は子どもは作れぬと思うが、ドラゴンは 光の中へ帰る時、我が子を授かることがある。好きなドラゴンができた時、タマゴが天の世界に生れ落ちるのだ。 もちろん我もそうで、ドラゴンは 英雄の旅をするために、一人で生きていかなければならない。 生まれた時からな。 そのうち 地上に降りることも学べる。 旅というならば、皆同じだ。 お前たちも そうだろう。」

初代エル「はい。私たちには ドラゴンさんのように 羽根はありませんが、いつか未来に、そんな技術を持ちたいと思っています。自由に空を飛び、天高く。」

黒帝「我の国は、ただ高いところにあるのではない。異世界なのだ。 だが、そのこころざし、発明の心は、天から来て 天へといざなうもの。 決して間違ってはいない!」
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2020年04月03日

8章 Part211 ~[page❀4]:オモイヤリ~

初代エル夫「いいなぁ。 そうか。発明には こころざしが大切なのですね。 さてと。 きょうも、大樹の見回りに行ってきますか。」


ぴゅーーーーーーーーーーっ


黒帝「ほほう。あの高度を降りてゆくのか。」


初代エル「では、ごゆるりと。 そうだ。おいしいきのみがあります。――大きすぎて外が固くて、ドラゴンさん、どうですか?」


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ああ、おいしかったなぁ・・・


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ウゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーン

ギャワ―――――――――――ウォ!!


きらぁん!
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2020年04月04日

8章 Part212 ~[page❀5]:今日の奇跡~

黒帝「エルとアルよ。ここ空鏡の故郷に、我らの友情の証として、家をつくってくれてありがとう。」

初代エル「いえいえ。ですが、ここまで連れてきていただいて、レアールは、国に帰らないのですか? 空へ!」

黒帝「我には まだ使命があるのだ。 お前たちのような 心優しき者たちのために、私は生まれ育った。 我の魂は、地上の者たちの信じる奇跡、愛によって できているのだ!」


初代エル夫「僕たちは、ずっと エルフの天空樹と一緒でした。 僕らにとって、ここは 大樹の中の微細な世界であり、故郷なのです。」

初代エル「レアールが ずっと一緒に居てくれようとして、空へと帰らない。 私たちは足を引っ張っているかなぁ・・・と。」


いや、ちがう。 我が今空へと帰っていけば、もう二度と、命として 世を渡ることもないだろう。

せめてあと一回、我がこの地を守れるように!
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2020年04月05日

8章 Part213 ~[page❀6]:ピース✌[&]ラブ💛~

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初代エル夫「レアール! 私たちは 帰らねば ならないのですか!」

黒帝「エル、アルよ! 帰ったら、我のことは、正しい未来へ導く光として、お前たちの 正しいこころの道しるべとして 使ってほしい。 私は天より生まれし、黒帝・ブラック=レアール。 魔王の軍勢と戦うために 世界に降りてきた存在。 お前たちの世界は、ずっと平和であった。 これからもそうなる! さらばだ。 愛しき人々よ!!」

初代エル「分かりました。 ずっと、子孫に伝えていきます!!」


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イブルマ「ほほほほほ。さあ、大魔王さま。お茶のお時間です。 では、にっくき人間ども、ドラゴンどもを、葬り去りに行きましょー!!」
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2020年04月06日

8章 Part214 ~[page❀7]:大空のメモリー☆彡~

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レアール「我は、エルフたちの介抱の末に、天の世界へと舞い戻った。 そして、新たに、魔王との戦いに挑んだのだ。 奴らは、この深き場所まで攻め入ってきた。 強靭な魔の鬼兵族こそ、地下の世界の首狩り部族。 我の首を狙ってきた、10000もの鬼兵士軍団。 我から見て 体こそ小さいが、束になると とても厄介であった。 だが、我は、敗れてしまった。 敵の勢力は すべてそぎ、呪いも打ち破ったが、大魔王は どこにも実在しなかった。 我は力を使い果たして、空へと還ったのだ。」

緑の♡猫「へぇーーーーー(・∀・)」


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そこにいたのか!!!

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2020年04月07日

8章 Part215 ~きらっきらの夢(・∀・)💝~

レアール「実は、妙な声を聴いた気がする。 そこにいたのかと。邪な魔王の像が、どこからともなく 消えゆく我に にらみを利かせる。 薄れゆく記憶のかなたで、我はそなたたちに2度も迷惑を掛けてしまった。 一度目は、少し未来の世界で。 我は、黒き破壊竜となって、おぬしたちゆかりの緑と雪の大陸を壊しかけた。 今のこの姿となる約30年前、我はこの世界で心を目覚め、もう一度、この悪景を見た。 人間となった魔族 ジュバン=ヌースと 非実在大魔王の闘い、お前たち ハートねこ♡夫婦が、我を止めてくれるところを、我の情けなく みっともない姿もな。 確かに、空は、きらっきらの夢や希望で あふれているだろう? ―――――」


あああああーーーー、言ってたね――――(≧▽≦)dd ――覚えてる?
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2020年04月08日

8章 Part216 ~現-存在(・ω・)💝~

緑の♡猫「うわぁお(・∀・)」

しろねこ「うわわぁお(◎o◎)!」


ポセイ統領「なるほど。かなり 時代を飛び回っているな(*ノωノ)」


レアール「本来、私は 空に溶けた存在だ。 やや 未来のアイデンティティを 持ってはいるが、この世界で新たに生まれた。 黒帝・ブラック=レアールの転生した、黒帝・ブラック=レアール なのだ。 その存在自体は、大して変わらない。」
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2020年04月09日

8章 Part217 ~我を呼ぶ〝絶好日和〟☀~

修道士エル「未練だったんですね…。」

レアール「そうだ。 子孫であるエルが この空鏡の世界へとやってきて、私の記憶は完全なものと成った。 そこの深海の聖霊よ! よく味方につけたものだ。 彼の力が この空鏡と混ざることで、我を呼ぶ召喚条件は整ったのだ。」


頼れる聖騎士「2つ目って…あれですか?」

くじM「でっしゃろね!」
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2020年04月10日

8章 Part218 ~君のパッションなんだね❉~

緑の♡猫「実は、魔王の像本体を、この空鏡で壊したんだ。 これが、君を復活させる 隠れた条件 だったんだと思うよ。」

レアール「そうか。 我の あの暴走の記憶は、これが原因なのか。 我は、少し未来から来たのか、未来の予知夢を見た この時代の我なのかは分からぬが、いずれにせよ、空鏡において そんなものは どっちでも良いことだ。 この間の出来事は、確かに 我の残した 修業時代のアイテム像、その空の可能性の 心も魂も 魔王の像に封印され 拘束されていたのだろう。 だがそれこそが、我を目覚めさせるよう、我の怒りを買ったと言える。」

しろねこ「魔王が像を置いて、この空鏡から夢を支配しようとしたとき、君を怒らせることになったんだね!」
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