2019年11月28日

8章 Part84 ~大樹と優しい月の夜~

僕たちは、かなり上部にある、聖なるドラゴンの研究図書館へ向けて、標高およそ6500メートル、国の入り口から約1000メートルを、ゆっくりと登る。

習わしでは、1週間以上かけるのが良いと言われているけれど、図書館までが目的ならば、いいそうだ。

僕たちは、途中の宿屋に向かって、夕方までに標高6300メートルのエリアまで来た。

宿屋の中は、木で、落ち付いたスペースで、まるで大地の近くにいるように、ふしぎな気持ちで、ずっとここに居たいと思った。

ふかふかのベッドと、木の匂い、簡素なカウンターと少し低めの屋根、簡単なテーブルにオシャレな食事、狭くも広くもなく、入り口といくつかに窓があり、夜には、やさしい灯りと鈴虫の鳴き声、殆ど人気が無い途中の参道のような雰囲気が、ムーンウォーク・フェスティバルを思い出し、天空の大樹という優しい船に乗っているようだ。
posted by ファンタジー✡とど at 16:00| ♡の縞猫 8章「空の世界✧編」 | 更新情報をチェックする